執筆者: 木ノ下 千栄(きのした ちえ)
◆葵王代と斉院の違い

 「斉王代」と「斉院」は違うことをご存じでしょうか? 「斉院(賀茂斉院)」は神様のお世話をする未婚の女性をいいます。弘仁元年(810年)に嵯峨天皇が賀茂斉院の制をしき、皇女である有智子(うちし)内親王を斉院としたのが起源だそうです。

 それ以来、建暦2年(1212年)後鳥羽天皇の礼子内親王にいたるまで、約400年間斉王がたてられました。つまり、皇族出身の未婚の処女を「斉院」といいます。

 これに対し、「斉王代」はこの「斉院」の代わりに毎年市民の中から選ばれるもので、昭和21年から行われています。このような制度は、祇園祭の稚児と似ています。

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